―本業とは別に酒屋で働き、日本酒の魅力を発信する―

齋藤 太郎さん
会社員 兼 酒販店スタッフ
日本酒に全く興味のない会社員でしたが、金沢の地で出来たての日本酒を口にし、それまでの印象が覆るほどに美味しかったことで、日本酒に興味を持ちました。その一方で、年配の方に「日本酒とはこういうもの」と言い切られると「本当?」と疑問を持っていました。「日本酒は紋切り型でなく、もっと奥深く、広いものだと感じていました」。
そこで正しい知識を得たいと唎酒師を取得。資格を取得したことで知識だけではなく、確信していた奥深さも感じられるようになりました。今では、会社員と古酒・熟成酒専門店「いにしえ酒店」メンバーと二足のわらじを履いています。また、イベントに登壇するなど、日本酒の魅力を発信するような活動も増えました。
―日本酒関係の仕事依頼が舞い込むように―

石川 奈津紀さん
アナウンサー
酒どころの宮城県出身でもともと日本酒が好きで、日本酒をより深く学びたいと思い、唎酒師を取得しました。唎酒師を取得してからは、日常生活でちょっとした変化がありました。まわりから日本酒について聞かれることが増えただけでなく、日本酒関係のMCや執筆の依頼が増えて「お酒の人」として認識されるようになりました。
アナウンサーという仕事柄、インタビューは得意なので、造り手の思いや、それぞれの蔵元の「過去・現在・未来」をしっかりと聞けたときは、唎酒師になってよかったと感じました。
また、一児の母という立場としても、子育て中の人でも気軽に日本酒に接することができるような、文化的な面のアピールも続けたいです。
―副業が寛容になった昨今、本業とは別に自己表現の手段になると思いました―

ワタナベ イナリさん
会社員(バイオ系メーカー勤務)
本業はバイオ系メーカーのマーケティング事業で、日本酒とは関係がない仕事なのですが、唎酒師取得後は、別職種の”社内テイスター” としての仕事が回ってくることになりました。
また、資格を取得したことで、仲間内や蔵元にも日本酒のプロと認められ、次第に日本酒業界を活性化するにはどうすればよいかを考えるようになっていきました。
現在は、地元である千葉県の日本酒を応援するためのイベントの企画、開催を行っています。
20代~30代をメイン対象にして、スパイスと日本酒を合わせた初心者向けの日本酒会の開催など、日本酒業界のハードルを下げる活動を積極的に行っています。
また、唎酒師仲間とともに、日本酒プロモーションチーム「サケノアルケミスト」を立ち上げ、自然栽培米プロジェクトや、育てたお米でお酒造りを行い、販売するといった活動も行っています。
―大好きな”日本酒”と”アート”に携わっていきたい―

松井 かおりさん
会社員(システムエンジニア)
資格取得後は唎酒師の肩書きを活用し、大好きなアートと日本酒のペアリング企画を立ち上げました。よく行くギャラリーのオーナーさんに資格を取ったことを伝えたら「こういうギャラリーで日本酒の勉強会をやるのもおもしろいんじゃない?」と言っていただいたことがきっかけでしたね。
今では現代アートの作品に日本酒をペアリングするなど、「日本酒×アート」のイベントを定期的に企画・運営しています。ペアリングを体験していただいたお客様からは「絵を見ながらお酒を飲んで、後でまたその絵を見た時、お酒の味と香りが蘇る」といったお声も頂きます。日本酒とアートを組み合わせて鑑賞すると記憶に残りやすいという一面があるみたいです。1人でも多くの方にペアリングを体感いただき、アートとのペアリングを通して日本酒の魅力を知るきっかけづくりができたらと考えています。
―趣味からスタートしましたが、今では副業で日本酒セミナー講師を務めるまでになりました―

長尾 祐美さん
会社員(金融)
勉強すれば資格は取れますが、名実ともにその資格を名乗るのであれば、より深い知識と経験が必要となりますので、必然とさらに日本酒のことを勉強するようになりました。
また、唎酒師取得後は、誤解されがちな日本酒のことをもっとわかりやすく広めたいと思うようになり、上位資格にあたる「日本酒学講師」も取得しました。
香味の好みは千差万別です。意見を求められた際には、押し付けるのではなくあくまでも上手なアドバイスができるように心がけています。そして、その方の日本酒の世界がさらに広がるといいなぁと思い、日々接しています。
―「消費者代表唎酒師」として日本酒の素晴らしさを伝えていきたい―

金井 雄二さん
医者
学んだ知識を「他の人にも伝えたい」という気持ちが芽生え、先日はSSIの協力もあり関東10都県の人が集まる会合で、それぞれの地方の地酒を集めて飲み比べ会を開催することもできました。
かつての私のように、日本酒選びが苦手な消費者がまだまだたくさんいると思います。消費者目線だから分かること、伝えられることがあると思うので、「消費者代表唎酒師」として日本酒の素晴らしさを伝えていければと考えています。
―撮影の仕事で、お酒に合った料理の提案や器の選定を自信をもってできるようになりました―

鈴木 理乃さん
フードスタイリスト
資格取得のきっかけは、日本酒の美味しさがどこからくるものなんだろうと疑問に思ったことでした。
資格取得後は、撮影時の提案も「唎酒師だから」という理由でスムーズに進むようになりましたし、仕事でもプライベートでも、知らない方とも日本酒がきっかけで話が弾むようになりました。正直、資格取得前は、どのように自分の活動の幅が広がっていくかまで想像はしていませんでしたが、思った以上に人との繋がりも広がり、資格取得して良かったなと感じています。