活躍する唎酒師 – 鈴木氏が語るペアリング×フードスタイリングの新境地

栃木県宇都宮市出身の鈴木氏は、フードスタイリストとして活動しながら唎酒師資格を活用し、日本酒とペアリング料理の提案という独自の分野を開拓しています。フードスタイリングと日本酒の知識を融合させた彼女の取り組みは、業界内外で注目を集めています。今回は、撮影現場での資格活用法から、ペアリングに対する独自のアプローチまで、幅広くお話を伺いました。

参考:唎酒師(利酒師・ききさけし)の資格を取得する

目次

日本酒への関心とペアリングへの情熱

食事を中心としたお酒選び

鈴木氏のお酒に対するアプローチは、食事を軸としたものです。「食事がメインで」お酒を選ぶという姿勢から、単にお酒を楽しむだけでなく、食との調和を重視していることがわかります。

ペアリングのことが一番興味がありますと語る鈴木氏は、自分の好きなお酒に合う料理や、季節の食材と日本酒の組み合わせについて常に探求を続けています。

季節感を重視した日本酒選び

現在気に入っている日本酒として、『山和』という銘柄を好んでいると紹介してくれました。春という季節柄、そのお酒のベリーっぽい爽やかな味わいが、桜の季節のピンク色や、ラベルの赤い文字と視覚的にも調和すると感じているそうです。

このように、味覚だけでなく視覚的な要素も含めて日本酒を捉える視点は、撮影業界で培った美的センスが活かされていることを示しています。

唎酒師資格取得のきっかけと動機

知識欲から生まれた学習意欲

鈴木氏が唎酒師資格を取得したきっかけは、純粋な知識欲でした。「日本酒を美味しいと思ったときに、このおいしさがどこから来るものなんだろう」という疑問が出発点となり、「それを知りたいっていう欲求があったので、それで唎酒師の資格をとったらその分析力とかそういうものがつくのかな」という期待から学習を始めました。

この動機は、単なる資格取得ではなく、本質的な理解を求める姿勢を表しており、その後の活動の充実につながっています。

資格取得後の変化と活用効果

撮影現場での実践的活用

撮影の仕事をしている鈴木氏にとって、唎酒師資格は仕事で活用されています。お酒を撮影する機会において、「そのお酒に合った料理の提案とか器を選ぶ時の自信に繋がりました」と語るように、専門知識に裏打ちされた提案力が向上しています。

コミュニケーションツールとしての価値

「利き酒ができるということで、お酒についてたくさん話すチャンスを得られたし、それで知らない人ともお酒の話で場が盛り上がったり」する。

唎酒師資格は単なる知識の証明を超えて、人とのつながりを生むコミュニケーションツールとして機能しています。

潜在的な日本酒愛好家の発掘

鈴木氏は資格取得により、日本酒好きな人って意外と埋もれているという気づきを得ました。唎酒師という肩書きが、もともと興味のあった人たちとの接点を作るきっかけになっていると感じています。

そんなお話がこう進んだりとか想像はしてなかったんですけどという言葉からも、資格の効果が当初の予想を超えていることがわかります。

フードスタイリングにおけるペアリング理論

蔵元の意図を汲み取るアプローチ

鈴木氏のペアリングアプローチの特徴は、蔵元の製造意図を重視することです。「お酒をその蔵元さんがどういう風にイメージして作ったかっていうところをちょっと思いを寄せてみる」という視点から、料理や盛り付けを決定しています。

キーワードによる統一感の演出

軽やかさ等をキーにするとおのずとお料理が決まってくるんじゃないかな

このように、お酒の特徴を表すキーワードを設定し、それに合わせて料理や盛り付けを決定する手法は、視覚と味覚の両方で統一感のある体験を提供します。

軽やかさの演出例

  • 盛り付け:エアリーに盛り付ける(ペタッとしない)
  • 色選び:軽やかな淡白な色のものを選ぶ
  • 食材:軽やかさを表現できる食材を選択

力強さの演出例

  • 料理:パンチがあって負けない味わい
  • 色:茶色系(揚げ物など)
  • 盛り付け:しっかりとした存在感のある盛り付け

視覚的統一性の追求

撮影業界で培った美的感覚を活かし、お酒のニュアンスと料理・盛り付けの視覚的な調和を重視しています。これにより、味覚だけでなく視覚からも楽しめるペアリング体験を提供しています。

ビジネスシーンでの活用効果

信頼性向上による提案力強化

「撮影の時の提案で唎酒師だって言うことですんなりお話が進んだりとか」という体験からわかるように、資格による専門性の担保が、クライアントとの関係構築や提案の受け入れを円滑にしています。

年齢・性別を問わない親和性

鈴木氏は「年齢性別問わず増えていると思います」と述べており、唎酒師資格が幅広い層とのコミュニケーションツールとして機能していることを実感しています。

今後の展望と目標

ペアリング力の向上への取り組み

ペアリング力もっと磨いていきたいと語る鈴木氏は、現在の活動に満足することなく、さらなるスキル向上を目指しています。

料理技術の向上

日本酒とのペアリング料理の提案を強化するため、「お料理の腕ももうちょっとあげたい」という具体的な目標を設定しています。これは、理論だけでなく実践的なスキルも重視する姿勢を表しています。

統合的なアプローチの発展

撮影業界での経験、唎酒師としての知識、フードスタイリングの技術を統合した独自の分野を確立しつつある鈴木氏の今後の活動が注目されます。

まとめ:創造性と専門性の融合

鈴木氏の事例から学べる唎酒師資格の活用ポイントは以下の通りです。

  1. 業界経験との融合 – 既存のスキルと唎酒師知識の相乗効果
  2. 視覚的アプローチ – 味覚だけでなく視覚も重視したペアリング理論
  3. 蔵元の意図理解 – 製造者の思いを汲み取るアプローチ
  4. コミュニケーション効果 – 資格による信頼性と親和性の向上
  5. 継続的学習 – 資格取得後も続く探求心と向上意欲
  6. 統一感の演出 – キーワードによる一貫したコンセプト作り

撮影業界という視覚的センスが要求される分野で活躍しながら、唎酒師資格を活用してペアリングとフードスタイリングの新しい境地を開拓する鈴木氏の取り組みは、資格の可能性を大きく広げる実例といえるでしょう。

海外経験を活かした唎酒師資格の活用法

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